7・8月、季節外れの台風や熱帯低気圧が、日本列島に接近・上陸した。
気圧の低下によって歯痛が起こる可能性があるので、登山中あるいは飛行機内で急に歯が痛くなることがある。
歯の中には神経や血管で満たされている「歯髄腔」という管状の空間がある。
通常その中の圧は外気圧と同じ。
治療途中で歯に大きな穴が開いていたり、神経をとってしまって歯髄腔が空洞になっている場合がある。
そんな状態で2000m以上の高地(0.8気圧以下)や10000m以上を飛行する機内の圧(0.7~0.8気圧)のように外気圧が下がる状況に晒されると、ポテトチップスの袋が膨らむように歯の空洞の空気も膨張する。
歯は硬くて袋のように柔軟性がないので、膨らんだ空気は歯の周りの組織を圧迫することになり、その結果痛みが出る。
それと同じ理屈で、通常は1013ヘクトパスカルの気圧が強い台風で900~960ヘクトパスカルに下がると、歯が痛くなるかもしれない。
本格的台風シーズンを前に歯科治療を終えていたほうが無難かと…。